ハンドメイドアクセサリーを始めた頃はピアスやイヤリングなどピンワークを中心とした小物作りがメインという方も多いと思います。
しかしながら、小物が上手にできるようになるとだんだん大物にチャレンジしたくなりませんか?
それはもう「ハンドメイド沼」にハマった証拠ですね(笑)
今回は大物のアクセサリーを作る場合に必要となる「ボールチップ」についてご紹介します。
ボールチップとは?
別名「だるまチップ」とも呼ばれます。

ネックレスやブレスレッドなどの「連もの」のアクセサリーを使うとき、テグスなどの端を処理して金具をつけられるようにする場合に使うのが「ボールチップ」です。

このような半球が2つくっついたような形をしています。

先がカンのように丸くなっているタイプとカギのようになっているタイプがあります。

カギ型になっている場合は丸やっとこで丸めて隙間を閉じて使います。
ボールチップの使い方
使う糸の種類によって使い方が異なります。
それぞれ見ていきましょう!
ナイロンコートワイヤーの場合

ナイロンコートワイヤーとは表面がナイロンで覆われたワイヤーで張りがあるので軽く曲げてもピンッと跳ね返ってきます。
普通の金属ワイヤーと違って形作ることはできませんが、折り曲げて癖がついてしまうと治らないので取り扱いには注意です。
ナイロンコートワイヤーは色々な色があるので、それを活かしてワイヤー自体をデザインの一部にすることも可能です。
ナイロンコートワイヤーとボールチップを組み合わせる時にはこのほか「かしめ玉(つぶし玉)」を使います。
こちらについて詳しくはまた後日に…
前置きが長くなりましたが、では使い方に移ります。
【最初の処理】
① 最初にナイロンコートワイヤーにボールチップ→かしめ玉の順に通します。

② 平やっとこでかしめ玉をしっかりつぶして固定します。

③ 1mmくらい残してワイヤーを切り、平やっとこでボールチップを閉じてつぶし玉を中に入れ込んだら完成です。

*ボールチップは閉じればいいだけなのでかしめ玉をつぶすような力の入れ方をする必要はありません。
【最後の処理】
① ビーズを通し終えたら最初と同様、ボールチップ→かしめ玉の順に通してかしめ玉をつぶします。

② 余分なワイヤーを切ってボールチップを閉じ、カン部分にアクセサリー金具をつなげばアクセサリーの出来上がりです。

*ボールチップからつぶしたかしめ玉がはみ出ないよう、サイズの組み合わせにご注意ください。
テグスの場合
テグスをボールチップで処理するにはかしめ玉ではなく丸小ビーズを使います。
テグス1本どりの場合
【最初の処理】
① テグスに丸小ビーズを1個通し、端から10cm程度のところで固結びをしてビーズが動かないように固定します。

② ビーズがボールチップの内側になるようにボールチップをテグスに通し、平やっとこでボールチップを閉じます。

④ その後、ボールチップから1~2cm分はテグス2本共にビーズを通します。

⑤ 短い方のテグスを切り、長い方のテグス1本に続きを通していきます。

【最後の処理】
① 全てのビーズを通し終わったらボールチップ→丸小ビーズの順に通します。

② 再び丸小ビーズだけにテグスを通し、丸小ビーズをボールチップの中に入れるようにテグスを引き締めていきます。

引きしめにくいときは目打ちを使うと引き締めやすくなります。
③ ここでテグスをひと結びし、目打ちで結び目を丸小ビーズのキワまで持ってきます。

④ 同じようにもう一度結びます。

⑤ テグスをボールチップの穴から出し、1~2cm分ビーズに通して余分なテグスをハサミで切ります。

⑥ 平やっとこでボールチップを閉じ、カン部分に引き輪やダルマカンなどをつなげばアクセサリーの出来上がりです。

*結び目を補強・固定するためにボールチップを閉じる直前に結び目にボンドをつけてもOKです。
テグス2本どりの場合
【最初の処理】
① テグスに丸小ビーズを1個通し、テグスの中心で固結びをしてビーズが動かないように固定します。

② ビーズがボールチップの内側になるようにボールチップをテグスに通し、平やっとこで閉じます。

③ 引き続き、2本のテグスにビーズを通していきます。
【最後の処理】
① 全てのビーズを通し終えたらボールチップを通します。

② 2本のテグスのうち片方だけに丸小ビーズを通し、テグスをビーズのキワで固結びします。

③ テグスをボールチップの穴から出し、それぞれ1~2cm分ビーズに通して余分なテグスをハサミで切ります。

④ 平やっとこでボールチップを閉じ、カン部分に引き輪やダルマカンなどをつなげばアクセサリーの出来上がりです。
ボールチップを使ったアクセサリー作りのコツ
ナイロンコートワイヤーを使う場合もテグスを使う場合も、まっすぐの状態できっちり締めて作るよりも少しの余裕を持たせていたほうがしなやかで綺麗なカーブのアクセサリーになります。
そのため、最後の処理をする時の固結びやかしめ玉をつぶす位置をボールチップのギリギリにするよりかは少し間を空けておくといいと思います。
どうしても位置をずらすのが難しい場合にはかなり荒技ですが次のような方法があります。
アクセサリーの本体に丸小ビーズを1個入れておき、それを最後にやっとこでつぶして割ってしまう方法です。

ビーズを割る際は割ったビーズ片が飛び散らないようにビニール袋の中で割るなどしてください。
この方法は「ガラス製のビーズを割る」というやり方なので危険が伴います。
自己責任で怪我をされないように十分にお気をつけください。
まとめ
ボールチップの使い方をマスターするとブレスレットやネックレス作りにとても役立ちます。
ボールチップはナイロンコートワイヤーの場合もテグスの場合も2~3回練習すればあっという間に使えるようになる金具ですので、使い方をマスターして素敵なアクセサリーを作ってくださいね♪