アクセサリーを作るとき、普段はTピンや9ピンを使ってビーズをつないでいきますが、それらを使わずに針金1本を使ってつないでいくことができます。
その方法が「めがね留め」です。

つなぐところがメガネのように見えることからめがね留めと呼ばれています。
めがね留めは引っ張りに強く、ピンのように接続部分が広がることはしないのでアクセサリーが壊れにくいです。
使うワイヤーを細くすると繊細に、太くすると力強い作品が作れます。
また、強度については細いワイヤーよりも太いワイヤーの方が強度が増します。
このような特徴を踏まえて実際に作品を作るときは使うビーズの大きさや重さに合わせてワイヤーの太さを選んでいきます。
そんなめがね留めですが、ピンを使う時よりも手技が難しく慣れるまでに練習が必要となります。
今回はそんな「めがね留め」を綺麗に作るコツについてのお話です。
めがね留めに必要な材料
・手芸用ワイヤー

手芸用ワイヤーはテグスと違い、号数の数字が大きくなればなるほど細くなっていきます。(左が22号、右が26号です。)
最初のうちは曲げやすい細めのものの方が作りやすいです。
とはいえ製造メーカーによってワイヤーの柔らかさも異なってくるので色々試してみるのもいいですね。
お店では「手芸用ワイヤー」や「アーティスティックワイヤー」など様々な名前で販売されています。
・丸やっとこ
・平やっとこ
・ニッパー

めがね留めを作るにはこれらの工具が全て必要です。
・ビーズ

穴の向きは関係なく、貫通していれば使用可能です。
お好きなものをご用意ください。
実際にめがね留めをやってみよう!
縦穴タイプの場合
このような穴の開き方のビーズです。

⑴ 10cmに切ったワイヤーを準備します。

⑵ 丸やっとこのカーブを利用してワイヤーを円形に丸めます。

この時、ワイヤーが交わる部分を90°にします。

平やっとこで丸めた部分を押さえて片方のワイヤーをもう片方に2~3回巻き付けます。

この時、隙間がないように巻きつけるのが綺麗に仕上げるポイントです。
また、巻きつけるのは短い方のワイヤーにするといいですよ。
余分なワイヤーはニッパーでカットし、端を平やっとこで押さえます。

切れ端の押さえ方が甘いと肌や服に引っ掛けて傷つける場合があるのでしっかりまわりに沿わせてくださいね。
⑶ ビーズを通し、ビーズから1~2mm開けてワイヤーを90°に曲げます。

ここでビーズの穴に⑵で巻き付けたワイヤーが埋もれてしまう場合(下の写真上)は使うワイヤーが細すぎるということになるので使っているのよりも太いワイヤーで作ってみてください。

⑷ 続いて丸やっとこのカーブに沿わせるようにワイヤーを丸めます。

⑸ そのまま丸めた根本に2~3回ワイヤーを巻きつけて、余分なワイヤーをニッパーで切ります。

⑹ 切った端を平やっとこで押さえて形を整えたらめがね留めの完成です。

横穴タイプの場合
このような穴の開き方のビーズです。

しずく型などの横穴タイプのものをぶら下げパーツとして使いたい時にはめがね留めが役に立ちます。
⑴ 10cmに切ったワイヤーを準備します。

⑵ ビーズを通し、ビーズに沿わせてワイヤーを折り上げます。

⑶ 交差した部分でワイヤーを2~3回ねじります。

⑷ ワイヤーの短い方をねじった根本で切り、ねじった部分を平やっとこで少し押さえます。

⑸ 切らなかった方のワイヤーを90°に曲げて丸やっとこを使って丸めます。

⑹ 丸めた根本にワイヤーを巻きつけて余分なワイヤーを切ります。

⑺ 切った端を平やっとこで押さえて形を整えたらめがね留めの出来上がりです!

めがね留めを連結する方法
めがね留めだけで長い作品を作る場合は以下の方法でめがね留めをつなげていきます。
⑴ まず1つ目は先述のように普通にめがね留めをします。

⑵ 新たに10cmのワイヤーを準備してそのワイヤーを丸やっとこで丸めます。

⑶ ここで⑴で作った1つ目のめがね留めパーツを入れ込みます。

⑷ その後は先述と同様にめがね留めをします。


これで2つのめがね留めがつながりました。
⑸ この後も同様にして必要な長さまで繋ぎます。
めがね留めに慣れてきたらワイヤーにあらかじめビーズを全て通して10cmずつに切ることなくどんどんつないでいけば大幅にワイヤーを節約できますよ。

カンの代わりにめがね留めを使う方法
うっかり丸カンやCカンが無く、ワイヤーならある!という時にもめがね留めが使えます。

作り方は横穴のビーズでめがね留めをする時と同じ要領で行います。
横穴のビーズを通して折り上げていた代わりに丸やっとこで丸め、チェーンを通してねじります。
その後片方のワイヤーを切り、残したワイヤーを丸めてナスカンを通してワイヤーを最初に作った円の根元まで巻き付けます。
余分なワイヤーを切って平やっとこで押さえたら出来上がりです。
作品例
めがね留めを使って色々作ってみましょう!
イヤーアクセサリー

めがね留めの初心者にオススメなのが少ない数で作れるイヤーアクセサリーです。
めがね留めだけで作ったりチェーンなどと組み合わせたりピンワークと同じように作ることができます。
ブレスレット

作ることに慣れてきたらブレスレットやネックレスなど長めの作品に挑戦してみましょう!
たくさんめがね留めをするので根気は入りますが、練習するにはもってこいの作品です。
いずれの作品も金具との接続にはCカンを用いましたが、Cカンを使わずに直接めがね留めでつないでもOKです!
お好みに応じて作ってみてくださいね。
まとめ
めがね留めは上手に作れるようになるまで少々練習が必要ですが、できるようになると作れる作品の幅がグッと広がります。
ピン類にはないような線の細さでアクセサリーを作れるのもめがね留めの魅力です。
ぜひ練習してマスターしてくださいね♪