ご存知でしたか?
のど飴などに使われるカリンにはこんな意外な利用方もあったんです。
それは芳香剤として、室内や車内に、また入浴剤としても
抜群の効用があります。
変わったところでは化粧水としてもその効用を活かせます。
カリンの利用法や効能、どんな栄養素を含んでいるか
もちろん、食用のカリン、保存法もご紹介していきますよ。
カリンの効能、栄養素は?
カリンは一般的に知られていますように、喉の炎症を抑制したり咳を止める効能があります。
これはカリンに含まれる「アミダグリン」が加熱されたりアルコールに浸かることによって抗菌、抗炎作用を起こし喉の傷みや咳を和らげてくれます。
カリンは主に次のような栄養素を含んでいます。
- ビタミンC
- ポリフェノール
- クエン酸・リンゴ酸
- カリウム
- 食物繊維。ペクチン
ビタミンCやポリフェノールには免疫力を強くし、風邪などの感染症を防ぐ効果があります。
またポリフェノールの一種はインフルエンザウィルスを抑える効果もあります。
クエン酸やリンゴ酸は疲労回復にはたらいてくれます。
カリウムはむくみ防止や血圧低下に効き目があります。
クエン酸やビタミンCは血行を良くし、身体を温めてくれます。
食物繊維やペクチンは便秘などの整腸作用に効果があり、腸の調子を整えて
くれます。
このようにかりんには多くの効能が期待できます。
カリンの食べ方は?
カリンは果物ですが残念ながら生で食べることはできません。
硬いのと大変、渋いからです。
一般的にはカリン酒やジャムなどにして召しあがります。
簡単なレシピをご紹介します。
カリン酒
- お酒の量の2倍くらいの広口瓶(密封瓶が最適、ガラス製がお薦め)
- カリン 2個(700~1000g)
- ホワイトリカー(35%) 1800ml
- 氷砂糖 250g
- レモン(好みで) 2個
- よく水洗いしたカリンを皮ごと10等分にカットします。
- カラス容器にカットしたカリンと氷砂糖を入れ、ホワイトリカーを注ぎます。
- 4つにカットしたレモンを入れ混ぜ、そのまま漬け込み冷暗所に置きます。
※カリンは硬いので30秒ほどレンジで温めれば、切りやすくなります。
※最低3か月は冷暗所に置きましょう。
熟成するとまろやかさとコクが出て、カリンの芳醇な香りと程よい
酸味、渋みが楽しめます。
カリンジャム
- ガラス小瓶2個
- カリン 2個(700~1000g)
- グラニュー糖 400g
- クエン酸 5g
- 水 500ml
- カリンの皮と芯を取り除き、なるべく細かくカットする。皮と芯は別のボールに入れ、浸す程度の水で10分間煮立て裏漉ししておく。
- カットしたカリンに水を注ぎ、グラニュー糖、エキス(裏漉しいた残液)クエン酸を加え、強火で煮立てる。
- ときどきアクを取り、30分に詰めたら中火に変える。
- とろみがついてきたら(しゃもじですくってみて一旦生地が切れる状態)火から降ろし、熱い状態でビンに詰める。
※ジャムはトーストにぬっても、ムースやパウンドケーキ等のスイーツに使えて便利です。
※瓶に入れて殺菌すれば半年以上、保存できます。
カリン酒もカリンジャムも簡単にできますのでぜひトライしてみてください。
煮沸殺菌の方法
- 瓶にジャムを八分目まで入れ、緩めにフタをします。
- 大き目の鍋にスノコを敷き(瓶が割れないため)瓶を入れ、瓶の半分より少し多いくらいの量の水を注ぎます。
- 火をつけ15分間沸騰させます。
- 1度取り出し中の空気を抜きます。
- フタをきつく締め、20分ほど沸騰させます。
- 火を止め、瓶を取り出し逆さにして冷まします。
カリンの意外な利用法は?
上記のように様々な効用のあるカリンです。
こんな利用法があります。
意外と知られていないのが、冒頭でも述べたように芳香剤としての活用です。
カリンの最大の特徴は独特な芳醇な香りです。
カリンが入るくらいのカゴ(網状の器)に入れ、香りを楽しみます。
車内だけでなく、しゃれた容器に入れれば応接間のインテリアにもなります。
人工的につくられた香りでなく、健康的な自然な香りです。
お風呂に使うのもお薦めです。
カリンを輪切りにして布袋に入れ、湯船に浮かします。
カリンの香りに包まれて湯船に浸かると疲れも吹っ飛びます。
しかも美肌効果があり、新陳代謝を促し風邪の予防にもなります。
一石二鳥の効果が期待できます。
化粧水にも活用できます。
保湿、消毒、殺菌が期待できます。
用意するもの
保存瓶(500ml程の大きさ)
化粧水の瓶(100ml程の大きさ)数個
レシピ
カリンの種 2~3個分
焼酎(あっさりしたもの) 500ml
精製水 1回分適量
植物性グリセリン 1回分適量
作り方
- カリンの種を取り出します。
- 保存瓶に種を入れて焼酎を注ぎます。
- 1週間程、冷暗所で保存し、種を濾します。
- 1回分(25ml)を3~4倍の精製水で薄めます。
- グリセリンを全体の5%入れます。
- 100mlの化粧水瓶に移します。(1~2週間で使い切るように)
※精製水、植物性グリセリンは薬局で手に入ります。
※人によってはお肌に合わない場合があります。
最初は隠れた部分にぬって試してから使用してみましょう。
カリンの保存方法は?
カリンは冷蔵庫で保存する必要はありません。
新聞紙等の紙に包んで冷暗所に置きます。
熟していない場合は追熟させる必要があるので、ダイニングのテーブルに
置いて飾っておくとオシャレなインテリアになります。
全体がむらなく黄色になってくるまで、芳しい香りが楽しめます。
熟してくると黄色から金色ぽくなり表面に油が吹いてきます。
香りも一段と強まってきたら、前述の加工品にして保存します。
丸ごと冷凍したり、生のピューレを冷凍したりすると、解凍時に
変色することがあります。
またコンポートにして冷凍庫に入れ、長期保存するのもグッドアイデアです。
カリンを4等分し芯と種を取り除き、さらに櫛切りにします。
ボールにカリンを入れ、カリンを覆う程の白ワインを注ぎます。
砂糖、レモン汁等を加え、やわらかくなるまで約15分煮詰めます。
冷めたら密封容器(ファスナー付きの袋も可)に入れ、冷凍庫に保存します。
召しあがる際は、自然解凍します。
シャーベットとして食べてもスムージーに加えたり、アイスクリームに
のせたり、また肉料理の盛り合わせにも最適です。
まとめ
カリンについてご紹介してまいりました。
咳止めにとどまらず、疲労回復やむくみの予防、便秘解消、美肌効果
など多くの効用があります。
カリンは生では食べられませんが、ひと手間掛けることによって
それらの効用を得ることができます。
また、あの芳醇な香りを活かさない手はありません。
かりんを目にしたら、ぜひチャレンジしてみましょう。
読了いただきましてありがとうございました。