皆さん「ビーズボール」って聞いたことはありますか?
その名の通りビーズで編んだボール状のモチーフのことです。

ビーズボールはビーズをする人なら必ず作ったことがあると言ってもいいくらいにメジャーなモチーフで、テグス編みに必要な手技が詰まっているのでテグス編みの練習をするにはもってこいのモチーフです。
今回はテグス編みとビーズボールの作り方についてご紹介します。
テグスって何?

「テグス」と聞くと釣り糸を思い浮かべる方もいるかと思いますが、基本的にこの2つは一緒です。
ただ、手芸用のものが釣り用より柔らかく扱いやすいようです。
ナイロンをはじめとする化学繊維で作られた透明な糸で適度な張りがあってモチーフ作りを始め、ブレスレットなどのアクセサリー作りに活用できます。
テグスの太さ
テグスの太さは号数で決まっています。
テグスは号数が大きくなるほど太くなります。

手芸用としてよく使われるのは1号~4号のテグスです。
このテグスの太さですが、同じ号数でもメーカー間で若干の差があります。
なのでいつも使うメーカーのテグスを決めておくと「テグスを変えたら太さが違って編んでる途中にテグスが通らず作れなくなった!」なんていうトラブルを避けることができるのでオススメです。
伸びるテグス

モチーフを編むときのテグスはほとんど伸びませんが、ゴムのように伸びるテグスもあります。
この伸びるテグスを使えば金具を使わないゴムブレスレットを作ることができます。
伸びるテグスは普通のテグスに比べて太いものが多いのでビーズによっては通らない場合があるので作る前にきちんと確かめてくださいね。
テグスを使う前の準備
伸びないタイプのテグスをボビンから取り出すとクルクルとした巻きグセ付いていることが多いです。
このまま作ることもできますが、テグスが絡まって作りにくかったり出来上がった時にモチーフにうねりができたりする場合があるので一手間ですが巻きグセは取ってくださいね。
巻きグセの取り方
巻きグセの取り方は2種類あります。
蒸気を使う方法

洗面器などに熱湯を入れ、上がってくる蒸気にテグスをあてます。
このとき、軽く引っ張りながらあてます。
端から端まで満遍なくあてて巻きグセが取れたらOKです。
熱湯を使うので火傷には十分注意してくださいね。
吊るしておく方法
切ったテグスを邪魔にならない場所にテープで貼って吊るしておくだけです。
2日程度吊るしておけば大体の巻きグセが取れます。
蒸気を使う方法よりも時間がかかるので時間のある時に長いテグスを数本まとめて吊るしておいて使う時に使う分だけ切り出す、という方法をオススメします。
ビーズボールを作ってみよう!
準備するもの
・ビーズ12個

お好きなビーズをご用意ください。
写真はスワロフスキーエレメントの4mmソロバン型です。
・テグス

ビーズボールは1つのビーズに最高4本分のテグスが通るのでそれができる太さのテグスをご用意ください。
今回は2号テグスを使用しました。
・接着剤
乾くと透明になるタイプの接着剤をご用意ください。
瞬間接着剤はビーズを曇らせたり白粉が吹いたような仕上がりになるのでお勧めできません。
・はさみ
特別なものではなく、普通のはさみで大丈夫です。
・ビーズマット

必ずいるものではありませんが、あると便利な道具です。
ビーズ専用のマットがあるとビーズが転がりにくく、テグスでビーズが拾いやすいです。
本格的にビーズ手芸を始める場合には準備しておくといいですね。
手芸店で500円前後で購入できます。
作り方
*写真はわかりやすいように工程ごとにビーズの色を変えていますが、実際に作るときは同じ色のビーズを使用してください。
1.巻きグセを取ったテグスを30cm準備します。
2. テグスにビーズを4個通し、端の1個を使ってテグスを交差させます。

3. 次に左右のテグスにビーズを1個ずつ通し、次の1個でテグスを交差させます。

4. もう一度同じ作業を繰り返します。

5. 続いて左右のテグスにビーズを1個ずつ通し、矢印で指しているビーズに左右からテグスを入れて交差さて引き締めます。


6. このままではビーズボールがふにゃふにゃなので左右の側面を補強します。

まずは右側面を自分側に向け、見えている4個のビーズを通るようにテグスを1周させます。
(ここでは青→緑→赤→黄色→青の順番)

続いて反対側の左側面も同じように1周させますが、このとき、右側面とは反対回りに1周させます。
(通るビーズは青→緑→赤→黄色→青の順番)
両側面を1周させた時に上の写真の最後のように向かい合うビーズから同じ方向にテグスが出るようにしておきます。
7. 片方のテグスを隣のビーズ(ここでは緑のビーズ)に通し、テグスを固結びします。

8. 糸処理をします。
結んだテグスのうち、工程7で通ったビーズに近い方のテグスを工程7で通ったビーズ(緑のビーズ)に通し戻します。

結び目に少量の接着剤を付け、テグスをグッと引っ張って結び目をビーズに入れ込みます。

穴のサイズの関係上どうしても入らないときは入れなくてもOKです。
それぞれのテグスでビーズを2~3個通してテグスを切ります。

これで完成です。
同じ色のビーズで作るとこんな仕上がりです。

いろんなビーズで作ってみよう
使うビーズの形や大きさを変えると出来上がりがガラリと変わります。

上段左より4mmボタンカットビーズ、6mmガラスパール、8mmガラスパール
下段左より丸小ビーズ、丸大ビーズ、4mmそろばんビーズ、4mmガラスパール
用途に応じてお好みのサイズで作ってみてくださいね!
編み図
ビーズボールの編み図はこちらのようになります。

ビーズ編みの編み図はテグスの流れとビーズの配置をゆったり書いたものになります。
テグスの交差〜交差が1つの編み目となります。
星のマークがついている部分(ここではビーズ)が最初の目の中心、編み始めとなります。
編み図はゆったり書かれているため、編むときはひと編みごとにきちんと引き締めながら編んでいきます。
この編み図が読めるようになると、編み図だけで作品が作れるようになりますよ!
ビーズボールの活用例
せっかく作ったビーズボールはそのまま飾っておくのもいいですがアクセサリーに変身させましょう!
ピンをつける場合
ビーズを使ってつける方法①
ビーズボールを作った時と同じビーズを2個準備します。
写真のようにビーズ→ビーズボール→ビーズの順にピンに通して端を処理します。

ピン端の処理はこちらのページを参考ください。

ビーズを使ってつける方法②
こちらはビーズボールを作っている途中にピンを入れる方法です。
工程5において最後テグスを引き締める直前にピンを通したビーズ(ビーズボールと同じもの)を入れ込みます。

この時ピンが抜けないようにマスキングテープなどを貼ってストッパーにしておくと便利です。
ピンの出す位置でビーズボールの見え方が変わりますので写真を参考にお好きな方をお選びください。

左…ビーズの間からピンを出す方法
右…テグスの間からピンを出す方法
ビーズボールを丸い形のまま使いたい場合はこちらの方法でピン付けを行ってくださいね。
ピンをダイレクトに通す方法
小さなビーズで作るビーズボールに有効な方法です。
写真のようにテグスでできる三角形の部分に直接ピンを通します。

少し引っ張ってみてピンが抜け落ちないかチェックしてみてください。
抜けなければそのままピン端を処理してください。
そのまま使う場合
ビーズボールの穴にそのままチェーンなどを通します。

あっという間にシンプルネックレスの完成です!

まとめ
今回はビーズ編みの超基本、ビーズボールを紹介しました。
作り慣れたらものの10分ほどで完成するので隙間時間にちょこっと作って楽しむことができます。
ビーズボールがスイスイできるようになるとそのほかのテグスを使ったビーズ編みもできるようになります。
そのまま飾るもよし、身に着けるもよしなビーズボール、ぜひ作ってみてくださいね!